2019.11.10:定例会(裏)

定例会報告


今回は、諸岡先生による「外耳炎の治療薬について」と、相原先生による「肛門腺どうしていますか?」というテーマで発表がありました。両先生の長年の臨床経験を踏まえた発表は自分に無い考え方を教えていただき、やはり経験に勝るものは無いなと感じました。

 

その後、参加した先生方で討論を行いました。

外耳炎に関する討論では、耳道洗浄の頻度は? 皮膚の一部だから濡らしすぎも良くないのでは? そもそも耳垢を除去しないといけないのか?耳垢で鼓膜が見えない場合は?耳の毛は抜くかどうか?などが討論されました。

肛門線に関する討論では、正しい絞り方は?洗浄後に抗生物質を注入することは効果があるのか?肛門腺分泌物の性状は個体差と言っていいのか? などが討論されました。

 

普段臨床の現場で少し疑問に思うけど本にはあまり載っていない話も聞くことができました。その中でも大変興味深かったのは、肛門腺が貯留しているイライラから肢端や腹部を舐めたり等の行動学的問題を起こす犬や猫がいて、絞ることで改善することがあるという話でした。

 

耳と肛門腺の疾患は、日頃の診療でよく遭遇します。これからは今回の話を念頭に入れて、動物たちにとってより良い治療をしていきたいと思いました。(大木)


この記事のシェアボタン